【BL漫画感想】べな(4)-こふで
【あらすじ】
――鬼と添い遂ぐボーイズラブ、堂々完結。若水の情人「鬼平太」奪還のため、両国へと向かうべな一行。道すがら回向院に身を寄せ、ダンゾウと再会を果たす。二三の供養にケリをつけるが、あの忌々しい見世物小屋を前に壱は足がすくんでしまい…?そして江戸の町に迫る不穏な危機に、彼らが出す答えとは。生きとし生ける者たちへ贈る、縁と救いの春景色――。
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【作品データ】
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CP:べな(4巻表紙下)×壱(4巻表紙上)
著者:こふで
発売日:2024年1月10日
出版社:双葉社
【ネタバレなし感想】
待望の4巻、大団円
ずっと待っていました……!! 3巻が気になる終わりだったので一人でドキドキしていました。発売されたのを発見した時は嬉しかったですし即買いでした。
1巻から読み返し推奨
4巻では今までの様々なことが全回収されてカタルシスがドバドバなので、1巻から読み返してとても幸せになりました。壱とべなの変化にびっくりすることばかりでした。1巻の壱も美人なのですが、4巻の壱は「愛されている美人」という感じでとても綺麗だなと思いました。べなは大きくなって頼もしくなりましたし、男ぶりも更に良くなりましたよね……。4巻を読んだ後、1巻の子供のべなが懐かしく、可愛くてしょうがなかったです。
どのキャラもとにかく濃い
4巻で改めて思いましたが、壱(受け)はド美人だし、べな(攻め)は魂が綺麗だし、3巻から登場の鬼平太(先生の情人)がまた濃い人物でなんだかうっとりしてしまいました。みんな好きなのですが私は朝太郎が大好きです。
絵がとにかく美しい
ずっと美しいのですが4巻で更に磨きがかかったような。躍動感があって、読んでいてすごく幸せになります。1巻と比べた時は特に壱の美人さが全く違うなと思います。1巻は荒んでいましたからね……4巻ではずっときらきら輝いているように見えました。
【ネタバレあり感想】
4巻を読む前に1巻からまた読み返してみたのですが、やっぱりこの作品、大好きだな〜ってしみじみしてしまいました。
「べな」という作品のテーマとして「人は変われる」というのがずっとあったと思うのですが、読み返したことで壱もべなもすごく変わったのを感じました。顔つきが1巻とは大分違いますもんね。昔は野生動物のようだったのが(特にべな)、愛されている人の顔になったと思います。
変わったと言えば、ダンゾウも変わったよなぁとしみじみ思いました。出てくる度に「コイツ……」と思いながら読んでいたのですが(?)壱がきちんとケジメをつけて許していたので私も許す気持ちになりました(??)いい人悪い人というカテゴリで分けると間違いなく悪い人なのですが、これからのダンゾウは贖罪の道を行くのだろうし、頑張って文助と一緒に光のあたる道を進んでほしいと思いました。
4巻では例の見世物小屋が再登場ということもあり、今までの辛い過去や昏い気持ちも全部まとめて乗り越えられて良かったな……と思いました。もうすぐ小屋だというところで壱がうずくまってしまった場面で、べなが「行くのをやめよう」と言わなかったところもすごく良かったです。「壱を支えてあげられる」というべなの自信と甲斐性の表れのような象徴的なシーンだと思いました。いい男になったなぁ!! と感動しました。
鬼平太はドドドえろくてびっくりしました。出てくるシーン出てくるシーンすごいなと。先生の清廉潔白そうな見た目と真反対の感じが良きですね。三白眼や足癖の悪そうなところとかもすごく好きです。ただめーっちゃ悪人ですが! でも好きです。
鬼平太を助けに行ったべなとの会話のシーンは、4巻の中で1番大好きなところです。鬼平太に「つまらねぇ面だ」と言われたべなの表情が秀逸!! 最高!! このむふーって感じの子供っぽい嬉しそうな顔がまさにべな!! って感じで大好きです。一番ぐっときました。このシーンのために1巻からまた何度でも読みたくなります。
そして朝太郎が大好きです。かわいくないですか。横恋慕、苦労人、ちょっとぞんざいな扱い、でもやる時はやる……全てがツボです。朝太郎が江戸を離れるのを一番悲しんでいるのは私かもしれません……(?)
【まとめ】
4巻はまさに大団円という感じで、5年間追いかけてきてとっても良かったなぁ……としみじみしています。しかも、コミックスの最後にこふで先生の新しい漫画の予告があり大興奮でした。絶対買います!! 人生って最高だな。
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