【BL漫画感想】夜明けの唄(1)-ユノイチカ
【作品データ】
CP:アルトノウル(表紙左)×エルヴァ(表紙右)
著者:ユノイチカ
発売日:2021年8月6日
出版社:株式会社シュークリーム
【あらすじ】
圧倒的な筆力をたずさえた、新鋭・ユノイチカのデビューコミックス! 「ずっと貴方のそばにいます」「…残酷なガキだ」黒い海からくる化け物と闘うたび、命が蝕まれてゆく戦巫女のエルヴァ。それを知った少年アルトは憤り、エルヴァが救われる術を探しながら、そばにいることを誓う。そうして8年――。アルトは精悍な青年へと成長した。ともに過ごす日々で降りつもった恋心を、そっと胸にしまったまま…。一方、数年の命と思われたエルヴァは、何故かアルトと過ごすうちに回復の兆しをみせていて…? 健気に恋する忠犬ワンコと、無愛想な愛し下手が紡ぐファンタジー・救済ロマンス、第1巻。
https://ebookjapan.yahoo.co.jp/books/649580/
【ネタバレなし感想】
「すごいものを読んだ感」
読み終わったあと、「私今、すごいものを読んだ気がする」と少し呆然としてしまいました。早く続きが読みたいですし、続きが読めるなんて幸せです。
ファンタジーの世界にどっぷり
どのキャラクターも魅力的で、ストーリーは切なくてでも前向きで、イラストにあたたかみがあって、読んでいて本当にその世界に入ってしまったように感じました。全部好きです。ドはまりです。
ワンコ攻めなアルトかわいい
アルトがとにかくいい奴で、健気でワンコでかわいいです。まっすぐで、普段はホワホワしているけど、つらい使命を背負ったエルヴァのために奔走するアルトはめちゃくちゃかっこいい。エルヴァと幸せになってほしいなあと思います。
【ネタバレあり感想】※未読の方はご注意ください。
最初に電子書籍の試し読みをした時、エルヴァのことを氷のような人なのかと思っていたんです。でも本編を読んでみたらすごく人間味があって、びっくりしました。
アルトと初めて会った時もちょっと冷たい印象でしたよね。きれいな白髪、切れ長の目、はっきりとした口調、神秘的で近寄りがたいイメージで。でも知れば知るほど、エルヴァがかわいくて仕方なくなりました。
「眠くてふらつく、お前はヤギにどつかれて死ぬ」と言って寝床にアルトをひっぱっていくところとか、ひざでアルトを寝かしつけてブレスレットを作ってあげるところとか、かわいすぎますね……かわいすぎますね……。レティの「アニマルセラピー」は言い得て妙で笑いました。(笑)
そしてまた、大きくなったアルトがかっこいい。小さいアルトがエルヴァ様を守るぞって張り切っている様子もかわいかったのですが、大きくなったアルトが同じことをすると、貫禄があっていいですよね……。炊事などの雑事から狩りまで色んなことができて、村のみんなに頼りにされているところもかっこいいなあって思います。
でもエルヴァ一筋でずーっと曲げないまっすぐなところが好きです。年相応に「好き」の方向は変わったけど、本当に一点の曇りも無いんですよね。そして、一緒に寝るのを断られてショックを受けたエルヴァはめちゃくちゃかわいかった。(笑)
そうして酒びたりになった(?)アルトと、エルヴァのキスシーンがすごくすごく素敵でエモ……。エルヴァが背伸びしてるのもエモ。わー!! って叫び出しそうになってしまいました。しかも、酔っていたせいでよく覚えてないんかい!! という。アルトらしいと言えばアルトらしいですね。
修道院では、やはりというか、カンナギ制度の狂いっぷりが浮き彫りになったなあと思いました。昔のエルヴァを知っているシスターは、エルヴァのことを本当に想っている感じだったのに、カンナギ制度自体には全くなにも疑問を感じていないのが不気味でした。シスターが変というより、それが「普通」だから変だということに気づいていないんだろうなあと。
この世界では、カンナギ制度をどうにか変えようとしているアルトの方がずっと異端なのだと思いますが、それでも前向きなアルトはすごいなあと思います。ただアルトは、絶対黒い海と何か関係がありますよね。黒い海の水を浴びても大丈夫だし、襲われないし、「懐かしい感じがする」と言うし。それがアルトとエルヴァにとってつらい事にならなければ良いのですが……。
修道院を離れる時に出会った領主(エルヴァの昔の友人)、アルトの父親の知人、黒海に落ちたアルト、4話ではもう色んなことが一気に起きてパニックです。ひろがったエルヴァの墨痣のことも気になりますし、コノエとレティが何をしようとしているのかも気になりますし、アルトを拾ったカンナギ様のことも気になりますし、2巻が待ち遠しいです。みんな幸せになってほしい……。
【まとめ】
電子書籍で購入しましたが、限定おまけページもめっちゃくちゃかわいくて笑いました。洗面器は狂ってて最高ですね。(笑)
夜明けの唄(1)
以上、最後まで読んでくださってありがとうございました。