【BL小説感想】未完成-凪良ゆう
【作品データ】
CP：瀬名櫂人（表紙右）×阿南珪（表紙左）
著者：凪良ゆう
イラスト：草間さかえ
発売日：2014/05/23
出版社：プランタン出版
【あらすじ】
教師の阿南が男とキスをするのを見た高校生の瀬名は、学校とは違う艶めいた表情を見せる彼に興味を持つ。素っ気なくあしらわれても阿南の傍は居心地良く、瀬名は彼の部屋に通うようになる。そして自覚した恋心。がむしゃらに迫り阿南を抱くことはできたが、その心を手に入れたとは思えなかった。「俺のこと好き？」懇願するような瀬名の問いに、いつも阿南の答えはなくて……。
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【ネタバレなし感想】
年下攻め最高
年下攻×年上受の大好きな小説です。高校生×教師の葛藤や高校生（瀬名）の若さ故の暴走加減、口は悪いけど静かで優しい教師（阿南）のコントラストがたまりません。。
ハッピーエンドです
色々、、本当に色々ありますが、最後はどハッピーエンドです。ハラハラしっぱなしで心臓に悪い（？）ですが、最後は幸せな気持ちになれます。私は特にラスト直前のシーンでカタルシスを感じました。最高です。
【ネタバレあり感想】※未読の方はご注意ください。
初めて読んだのは６年くらい前で、昨日久しぶりに読んだのですが何度読んでも感動してしまいます。。大好きな小説です。
冒頭、荒れた家庭にイラついている瀬名がバーで阿南（と大河内）にちょっかいを出したくてマイノリティについて色々言ってしまうシーンですが、そのときはムカッとしましたが最後まで読んだ後に改めて思い返すと瀬名の成長を感じて涙してしまいます。（限界オタク）
阿南がめちゃくちゃ優しいし、気遣いの人なんですよね。。口は悪いし意外と適当なところはありますが（妻子持ちの大河内と寝てたり）、そういう悪い大人な面もありつつ、きちんと大人として瀬名に分別のついた対応をするギャップがたまりませんでした。
瀬名も大好きです。高校生らしい繊細さと情熱と鬱屈とした精神がいかにも若者という感じで、つれない阿南につきまとってみたり、ぶつかってみたり、八つ当たりしてみたりとたまらないかわいさだと思いました。
瀬名が阿南への想いに気付かないまま「なんだこれ？」ってなっていたところもかわいいですし、気付いたあとの暴走列車さもかわいいです。
一番「この子やばいな」って思ったのは、阿南に家に入れてもらえず雨樋伝いにベランダから侵入しようとしたシーンなのですが（めっちゃ笑いました）、のちのちラスト直前で阿南がこの時のことを語るシーンで活きてくるんですよね……。めちゃくちゃカタルシスを感じました。うわ～！ そんなこともあったねーって懐かしくなるような切なさ。。若さ故の暴走ってなんでこんなにエモなんでしょう。
阿南に体だけ許してもらった瀬名がいきなり生で中……も笑うと同時にバクモエでした。若さ……！！ ってなりました。かわいいです。この作品、ひたすら高校生×教師のそういった足りなさと歪さ美しさをひたすら描いてくれているので最高なんですよね。。瀬名が阿南をデートに誘って失敗したり、阿南が瀬名を家に受け入れたり優しくしたり、そういった一つ一つが輝いているように思いました。
両親の離婚で遠くに引っ越す最後の日、絶対に好きだとは言わない（言えない）阿南に泣きたくなってしまいました。。しかもここで初めて瀬名に「抱いてくれ」って懇願する阿南はめっっっっっちゃくちゃ切なくて胸が痛かったです。でも好きだとは言わないんですよね……ううううう。
引っ越したあと、母親の故郷で夢を叶えた瀬名と教師を続けている阿南、会いに行ったり連絡取ったりするのかな……って思っていたのですが全く会おうとしないのでウウウ……ってなりっぱなしでした。
でも、ある時瀬名が何のメッセージも書いていない美容室のはがきを阿南に送るんですよね。今度こそ会いに行ったり来てくれたりメッセージが返って来るするはず……って思っていたら一向にそんな気配がなく、ますますウウウ……ってなっていました。
でもそのあと、阿南の教え子から間接的に、阿南が瀬名のことをまだ想っているって知る（大事にはがきを取っておいている、そして教え子に美容室のことを話している）このシーン！！ 最高です！！ 直接ではなく間接的に、思いがけず知ることになるという。。エモすぎます。こんなことって……、っていう衝撃でした。
そして友人の結婚式の時に阿南の元のアパートに会いにいく瀬名！ そこに現れる阿南！ 怒濤の展開の連続に大興奮でした。好きすぎます。瀬名はすっかり落ち着いて大人になっているし、萌えの大洪水でした。
最終的にプロポーズからの大ハッピーエンドは拍手喝采です。。最初から最後までめちゃくちゃ最高でした。幸せです。
まとめ
改めて、やっぱり年下攻めはいいなあ……としみじみ思う作品でした。これからも何度も読み返して幸せな気持ちになりたいと思います。
以上、最後まで読んでくださってありがとうございました。
